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[LaTeX] incgraph入門 --- 1つまたは複数の画像を独立したページのPDF文書に変換

incgraph入門 --- 1つまたは複数の画像を独立したページのPDF文書に変換

§1.はじめに

incgraph は用紙サイズにグラフィックスを含むためツールを提供します.
グラフィックスは,指定された用紙フォーマットの中央に配置できたり,
あるいは,用紙はグラフィックスの寸法にサイズ変更することもできます.

● incgraph の主な使用例は,1つまたは多数のスキャンまたは撮影した画像を独立したページのPDF文書
  に変換することです.

● incgraph は,基本的なマクロとしてよく知られた includegraphics のインタフェースを提供します.
  また,ブックマークが特にサポートされています.

● グラフィックスについては,eps(mps), jpg ,png, pdf やその他のサポートされるフォーマットは,
  インクルードして使用することができます.あるいは,グラフィックスは LaTeX コード(TikZ)により生成
  することもできます.

● 必要に応じて,グラフィックスは,得られたPDFドキュメントのブックマークでコメントができます.

● incgraph は,直接PDFを生成するために pdflatex でテストされていることに注意してください.
  本編では,pdflatex の後継とされる日本語可能な luatex-ja を利用しています.

1.1 インストール

TeXLive/W32TeX などには標準でインストールされていますので,インストール作業は必要ありません.
すぐに利用できる状態にあると思われます.

1.2 マニュアル

コマンドラインから texdoc incgraph を実行してください.

§2.LaTeX2e 文書での指定方法

プリアンブルに
  \usepackage[<options>]{incgraph} を記述します.

incgraphは、パッケージ pgfkeys をロードします.
何もオプションを指定しない場合,パッケージ pgf, pgffor, graphicx, bookmark をロードします.

  [<options>]
● オプション [nopgf] はpgfとpgfforのロードを防止します.
● オプション [nographicx] はgraphicxの読み込みを防止します.
● オプション [ nobookmark] は,ブックマークの読み込みを防止します.

§3.代表的な書式例

incg01.png


  ★ クラスファイルは ltjsarticle を使っていますが,scrartcl や article などでも構いません.
  ★ 文字コードは UTF-8 とします.

3.1 コンパイルの仕方
  luajitlatex foo.tex
  または
  lualatex foo.tex

3.2 コンパイルの結果
  正しくコンパイルできたら foo.pdf が生成されます.

§4.サンプル

4.1 外部グラフィックスのインクルードマクロ

(1)\incgraph[<options>][<graphics options>]{<file name>}

<file name>をもつ画像ファイルは,独立したPDFページの中央に配置されます.

<options>に応じて,PDFページでは,原稿のサイズを維持したり,グラフィックス寸法にリサイズされます.
該当する<options>はマニュアルを参照ください.

<graphics options>が指定された場合,\includegraphics のコマンドオプションが追加されます.
( e.g. scale=, angle=, width=, height=, など)

incg02B.png

備考:
● paper=a5 は \documentclass で指定の用紙サイズとは無関係である.
● label={...} は \ref{...}で参照できる.
● 出来上がりは a5サイズの中央に dog.jpg が配置される.
● bookmark={...} で[しおり]が付く.
● overlay page number at bottom (予約語)でa5サイズの下部にページNO が付く.

incg02.png

incg03B.png

備考:
● paper=graphics でグラフィックのみの PDF が生成される.
● label={...} は \ref{...}で参照できる.
● bookmark={...} で[しおり]が付く.

incg03.png

incg04B.png

備考:
● paper=current あるいは paper=document とすると \documentclass で指定の用紙サイズとなる.
● \includegraphics のオプションが利用できる.この場合, angle=30 が指定されている.
● label={...} は \ref{...}で参照できる.
● bookmark={...} で[しおり]が付く.

incg04.png

(2)\incmultigraph[<options>][<graphics options>]{<file name pattern>}{<list>}

<list>の要素で<file name pattern>に一致するすべての画像ファイルは,
独立したPDFのページの中央に配置されます.

<options>に応じて,ページが文書のサイズを維持するか,グラフィックの寸法にリサイズされます.

<graphics options>が指定された場合,\includegraphics コマンドのオプションが使われます.

<list>は,foreachステートメントのために許容される任意の構築,数字のリストを含むことができます.
リストの要素は,以下のマクロで,<file name pattern>内で使用することができます:

 \n:リストの現在の要素(番号でもよい).
 \ni:リスト内の現在の要素の位置.
 \nn:ゼロで埋めます.\nnの桁数は,zerofill によって決定される.
 \nt:ブックマークに使用することができる.

incg05B.png

備考:
● 画像 exaimage-nnnn は C:\w32tex\share\texmf-dist\doc\latex\incgraph にある.
    (nnnn は 0001, 0037, 0123 です)
● 画像名末尾が4桁のため zerofill=4 を指定している.
● paper=c9 (40mm x 57mm) の用紙サイズとなる.
● \includegraphics のオプションが利用できる.この場合, scale=.2 が指定されている.
● bookmark={...} で[しおり]が付く.
● \nt, \n, \nn が指定されている.
● 一つのコマンド(\incmultigraph)で3つの画像を一括処理している.

incg05.png

4.2 内部グラフィックスのインクルードマクロ

incg06.png


inctext環境のコンテンツは,独立したPDFページの中央に配置されます.
<options>に応じて,このページでは,原稿のサイズを維持したり,コンテンツの寸法にリサイズされます.

incg07B.png

incg07.png

4.3 グローバルオプションの設定 --- \igrset コマンド

  \igrset{<options>}

\incgraph, \incmultigraph, および inctext環境 のオプションを設定します.

incg08B.png

incg08.png


EOF
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  1. 2015/01/20(火) 10:18:46|
  2. LaTeX Tools