天地有情

[LaTeX] easylist --- もう一つの『箇条書き』パッケージ

easylist --- もう一つの『箇条書き』パッケージ

§1.はじめに

比較的に新しい 箇条書きスタイル として enumitem.sty と easylist.sty があります.
enumitem.sty は (ここ) などで紹介されていますので,easylist.sty の使い方などについて説明します.

概略の特徴は次の通りです.

● 従来の \item に代わって 記号(例えば @)で表記する.
● 箇条書きが入れ子状態のとき,\begin ~ \end の対を気にしなくても良い.
● 総じて,タイピングが楽である.
● 項目番号はウィトゲンシュタインの『論理哲学論考』風の番号付きリストがデフォルトである.
  例えば, 4, 4.1, 4.1.1, 4.1.2, ...のような番号付けである.
  番号付けは後述のように簡単に変更できる.

簡単な例を示します. \usepackage [at]{easylist} をプレアンブルに記述します.
オプション [at] は "@" シンボルを使う宣言です.その他はデフォルトです.

ez01.png


アイテムを参照するために LaTeX の \label, \ref, \pageref を使用することができます.

\begin{easylist} [enumerate] および \begin{easylist} [itemize] とすると,
標準LaTeX の enumerate, itemize 環境に対応します.

1.1 インストール

TeXLive/W32TeX などには標準でインストールされていないと思われますご確認の上,
CTAN からダウンロード してください.

easylistパッケージ は texmf-local/tex/latex に配置しました.
必要に応じて mktexlsr を実行してください.
(TeXLive/W32TeX で正式にサポートされたらディレクトリごと削除してください)

1.2 マニュアル

ダウンロードした easylistパッケージ同梱の easylist-doc.pdf をご覧下さい.

§2.LaTeX2e 文書での指定方法

プリアンブルに
  \usepackage [<options>] {easylist} を記述します.

<options> は以下の通りです.

ez02.png


オプションの選択ですが, §がデフォルト です.セクション記号 §は、いくつかの(ほとんど?)のキーボードで
容易にアクセスできない場合があります.代わりに別のものを選択することができます.本編では,@ を選択します.

2.1 書式のサンプル

ez03.png


  ★クラスファイルは ltjsarticle を使っていますが,scrartcl や article でも構いません.
  ★文字コードは UTF-8 とします.

2.2 コンパイルの仕方: クラスファイルが ltjsarticle の場合

  luajitlatex foo.tex
  または
  lualatex foo.tex

2.3 コンパイルの結果

  正しくコンパイルできたら foo.pdf が生成されます.


§3.ローカルオプション --- \ListProperties コマンド

最終的な出力をより細かく制御をするために \ListProperties コマンドが用意されています.

利用形式は \ListProperties(key=value,key=value...) です.

\ListProperties が発行された時点で,以降のすべての項目とすべてのリストに影響を与えます.

3.1 オプションリスト

それぞれのオプションの使い方のサンプルがマニュアル 4ページ以降にあります.

■ 項目番号のn番目のカウンタに影響するパラメータ

--------------------------
Startn = <Number>
Startn* = <Counter>
--------------------------
Mark = <Punctuation>
Markn = <Punctuation>
FinalMark = <Punctation>
FinalMarkn = <Punctuation>
--------------------------
Numbers = <Number denotation>
Numbersn = <Number denotation>
--------------------------

■ 数字とn番目のレベルの項目に影響を与えるパラメータ

--------------------------
Style = <Format>
Stylen = <Format>
Style* = <Format>
Stylen* = <Format>
Style** = <Format>
Stylen** = <Format>
--------------------------
CtrCom = <Command>
CtrComn = <Command>
--------------------------
Align = <keyword or dimension>
Alignn = <keyword or dimension>
--------------------------
Margin = <Dimension>
Marginn = <Dimension>
--------------------------
Progressive = <Dimension>
Progressive* = <Dimension>
--------------------------
Space = <Dimension>
Spacen = <Dimension>
Space* = <Dimension>
Spacen* = <Dimension>
--------------------------

3.2 いくつかのサンプル

(1) \ListProperties(Start1=nnn)の例

箇条書きの番号は,1番からではなく別の番号から始めることもでき,また,番号を飛ばすことも可能です.

ez04.png


(2) \ListProperties(Numbers=R/r/L/l/z/a)の例

  r ... for lower case roman numerals
  R ... for upper case roman numerals
  l ... for lower case letters
  L ... for upper case letters
  z ... for Zapf’s Dingbats
  a ... for arabic numbers,(default)

アラビア数字を用いた1, 2, 3…のような番号付けだけでなく,ローマ数字を用いた i, ii, iii…のような番号付
けも可能です.また、a, b, c…のようにアルファベットにすることも可能です.

ez05.png


(3) \ListProperties(Mark=,FinalMark=,..)の例

すべてのカウンタの句読点を設定します.

ez06.png


(4) \ListProperties(Style=,..)の例

すべての項目のカウンタとテキストのスタイルを設定します.

ez07.png


(5) \ListProperties(CtrCom=,..)の例

すべての項目のカウンターのコマンドになります.

ez08.png


(6) \ListProperties(Margin=,..)の例

すべての項目の開始すべき左マージンからの距離を設定します.

ez09.png


(7) \ListProperties(Progressive*=)の例

自分のレベルに応じた距離にすべての項目のマージンを設定します.

ez10.png



§4.事前に定義されているスタイル

下記の定義済みのスタイルを \begin {easylist} [<スタイル>] の形式でロードすることができます.

  tractatus --- ウィトゲンシュタインの論理哲学論考の模倣である.
  checklist --- 番号をもたず,チェックボックスで表示する.第1レベルは Bold-Face である.
  booktoc ----- bookクラスに応じて目次をエミュレートする.
  articletoc -- articleクラスで,最初のレベルの項目はセクションである.(第4levelまで)
  enumerate --- LaTeXベースとarticleのクラスで定義されているenumerate環境の模倣である.(第4levelまで)
  itemize ----- 同上.itemize環境の模倣である.

(1) checklist オプション

ez11.png


(2) enumerate オプション

ez12.png


(3) itemize オプション

ez13.png


EOF
スポンサーサイト
  1. 2015/01/08(木) 15:43:58|
  2. LaTeX Tools