天地有情

[LaTeX] lipsum, kantlipsum, blindtext --- ダミーテキストの生成

lipsum, kantlipsum, blindtext --- ダミーテキストの生成

§1.はじめに

1.1 ダミーテキストとは:
書籍やウェブページや広告などのデザインのプロトタイプを制作したり顧客にプレゼンテーションしたりする際に,
まだ正式な文章の出来上がっていないテキスト部分の書体(フォント),タイポグラフィ,レイアウトなどといった
視覚的なデザインを調整したりわかりやすく見せるために用いられます.これらの目的のため LaTeX では,
lipsum, kantlipsum, blindtext などの ダミーテキスト用スタイルファイルが用意されています.

lipsum07.png


自分は主に次のような利用をしています.

・版面の上下左右の余白の調整
・文字サイズと行間隔の調整
・スタイルファイルの試用に使うダミーテキスト

1.2 インストール

TeXLive/W32TeX などには標準でインストールされていますので,インストール作業は必要ありません.
すぐに利用できる状態にあると思われます.

1.3 マニュアル

コマンドラインから それぞれ次を実行してください.

  ・texdoc lipsum
  ・texdoc kantlipsum
  ・texdoc blindtext

以下は,lipsum, kantlipsum, blindtext の3つのスタイルファイルの使用方法についての説明です.

§2.lipsum.sty

lorem ipsum(ロレム・イプサム、略してリプサム lipsum ともいう)

LaTeX でこの lipsum を埋め込むには,lipsum パッケージを使用して本文中で \lipsum と記述します.
以下の例ではオプションをつけて、第1段落から第2段落までの出力を指定しています.

lipsum01.png


これをタイプセットすると以下のような文書ができます.

lipsum02.png


日本文のダミーテキストに関しては lipsum のようなものがなく,ネット調査してみると,たとえば,
すぐ使えるダミーテキスト」というサイトでは夏目漱石「私の個人主義」や宮沢賢治「セロ弾きのゴーシュ」などを
もとに生成されたテキストが利用できます.

lipsum.sty の英文テキスト部分を和文テキストに置き換えた lipsum-ja.sty(個人用) を作成し,
第1段落から第2段落までの出力を指定した例を示します.なお,和文テキストは上記の「すぐ使えるダミーテキスト」
サイトから,夏目漱石「私の個人主義」を適当に分割して コピーペースト したものです.

lipsum03.png


これをタイプセットすると以下のような文書ができます.

lipsum04.png



§3.kantlipsum.sty

基本的な使い方は上記の lipsum.sty とほぼ同じです.
kantlipsum パッケージを使用して本文中で \kant と記述します.

lipsum05.png


これをタイプセットすると以下のような文書ができます.

lipsum06.png



§4.blindtext.sty

このパッケージを使用すると,lipsum, kantlipsum と同様にダミーテキストを作成することができます.
さらに構造化されたドキュメントの出力もできます.

プリアンブルに \usepackage {blindtext} としておいて、本文中に,

  \blindtext
  \Blindtext
  \blinddocument
  \Blinddocumet
・・・
などとすると,各種のダミーテキストが得られます.

典型的な LaTeXフォーマット を示します.

blind03.png


4.1 利用できるコマンド一覧

blind01.png


blind02.png



4.2 いくつかの使用例

  (1)\blinddocument(または \Blinddocument)を使用すると,完全なダミーの文書が取得できます.
     \blinddocument は section, subsection, subsubsection, paragraph の文書と
     list(itemize, enumerate, description)リストを作成します.
     なお,\Blindtext は長いテキストを取得するときに使用します.

  (2)\blindtext(または \Blindtext)はダミーテキストのみが得られます.
     なお,\Blindtext は長いテキストを取得するときに使用します.

  (3)\usepackage [math] {blindtext} のように math オプションを付加し,本文に \blindmathpaper を
     記述すると数式が活性化させられます.

  (4)\usepackage [toc] {blindtext} のように toc オプションを付加し,本文に \blinddocument を
     記述すると目次が活性化させられます.(2回コンパイル要)

  その他は先に掲げたコマンド一覧で実験し,出来上がりのダミーテキストを確認してください.

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  1. 2014/12/09(火) 13:28:44|
  2. LaTeX Tools