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天地有情

[LaTeX] ocgx --- JavaScriptなしでPDF文書内でOCGを使用する

§1 はじめに

ocgxパッケージは,PDF文書内にOCG(Optional Content Groups)を作成できます.
すべてのOCGはTeX素材をPDFファイルのレイヤーに含みます.リンクはOCGの表示を有効または無効にすることができます.
Javascriptを使用しません.

1.1 インストール

必要に応じて,CTAN( https://ctan.org/pkg/ocgx )から
ダウンロードしてください.

TeXLive/W32TeX などには標準でインストールされています.

なお,ocgx は ocg-p パッケージをリクエストしますので,W32TeXでは追加でインストールします.
CTAN( https://ctan.org/pkg/ocg-p )からダウンロードしてください.

1.2 マニュアル

コマンドラインから texdoc ocgx を実行するか,
上記に同梱の ocgx.pdf をお読み下さい.

§2 使い方

2.1プリアンブルに
  \usepackage {ocgx}
  を記述します.

2.2 主なコマンド

使い方は「サンプル」をご覧ください.

● \begin{ocg}{layer name}{layer id}{initial visibility} ~ \end{ocg}

● \setocgs[optional options]{tlayerid1 tlayerid2 ...}
       {slayerid1 slayerid2 ...}{hlayerid1 hlayerid2 ...}{display}


● \switchocg{ocg1 ocg2}{toggle}


§3 サンプル

注意要約:

(a) ocgx は ocg-p をリクエストします.W32TeXの場合,インストールが必要です.

(b) コンパイルは pdflatex で 2回繰り返します.

(c) pdfリーダーは Acrobat Reader DC あるいは,PDF-XChange Viewer を利用します.
  これ以外のpdfリーダーは,利用できません.クラッシュするかもしれません.

(d) PDF は version1.5 以上です.

(e) ocgx は 日本語の利用はできません.

--------------------

(1)例1

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
\documentclass[a4paper]{scrartcl} %{article}可
\usepackage{ocgx}
%
\begin{document}
\begin{ocg}{OCG-1}{ocg1}{1} %05行目
1:The quick brown fox
\end{ocg}

\begin{ocg}{OCG-2}{ocg2}{0} %09行目
2:jumps over the lazy dog
\end{ocg}

\bigskip

\switchocg{ocg1}{\fbox{1:Click here to toggle text visibility}} %15行目

\switchocg{ocg2}{\fbox{2:Click here to toggle text visibility}} %17行目
\end{document}
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

05行目:\begin{ocg}{OCG-1}{ocg1}{1}
    末尾の{1}は初期値が「表示」状態を表す.
    {ocg1}は "1:The quick brown fox" を表示する.
    
09行目:\begin{ocg}{OCG-2}{ocg2}{0}
    末尾の{0}は初期値が「非表示」状態を表す.
    {ocg2}は "2:jumps over the lazy dog" で「非表示」である.
    
15行目:\switchocg{ocg1}{\fbox{1:Click here to toggle text visibility}}
    クリックすると,{ocg1}文字列が「表示」→「非表示」に変化する構文である.
    もう一度,クリックすると,「非表示」→「表示」に変化する.
    クリックを繰り返すと,「表示」→「非表示」を繰り返す.(トグル操作)
    
17行目:\switchocg{ocg2}{\fbox{2:Click here to toggle text visibility}}
    クリックすると,{ocg2}文字列が「非表示」→「表示」に変化する構文である.
    もう一度,クリックすると,「表示」→「非表示」に変化する.
    クリックを繰り返すと,「非表示」→「表示」を繰り返す.(トグル操作)
    

ocgx01.png







(2)例2

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
\documentclass{scrartcl} %{article}可
\usepackage{tikz}
\usepackage{ocgx}
\usepackage{enumerate}
\usepackage{graphicx}
%
\begin{document}
\begin{enumerate}
\item \setocgs{ocg1 ocg2 ocg3}{ocg1}{ocg2 ocg3}{Golfer} %09行目
\item \setocgs{ocg1 ocg2 ocg3}{ocg2}{ocg1 ocg3}{Tiger} %10行目
\item \setocgs{ocg1 ocg2 ocg3}{ocg3}{ocg1 ocg2}{Lion} %11行目
\end{enumerate}

\providecommand{\pica}[1]{
\includegraphics[scale=0.2]{#1.pdf} %14行目
}
\begin{ocg}{OCG 1}{ocg1}{1} %16行目
\begin{tikzpicture}
\node[] (p1) {\pica{Golfer}};%
\end{tikzpicture}
\end{ocg}
%
\begin{ocg}{OCG 2}{ocg2}{0} %21行目
\begin{tikzpicture}
\node[] (p1) {\pica{Tiger}};
\end{tikzpicture}
\end{ocg}
%
\begin{ocg}{OCG 3}{ocg3}{0} %27行目
\begin{tikzpicture}
\node[] (p1) {\pica{Lion}};%
\end{tikzpicture}
\end{ocg}
\end{document}
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

09行目:\setocgs{ocg1 ocg2 ocg3}{ocg1}{ocg2 ocg3}{Golfer}
    初期値はocg1(Golfer)が表示され,ocg2(Tiger) ocg3(Lion)は非表示の状態の構文である.

10行目:\setocgs{ocg1 ocg2 ocg3}{ocg2}{ocg1 ocg3}{Tiger}
    "2:選択"されると,ocg2(Tiger)が表示され,ocg1(Golfer) ocg3(Lion)は非表示の構文である.

11行目:\setocgs{ocg1 ocg2 ocg3}{ocg3}{ocg1 ocg2}{Lion}
    "3:選択"されると,ocg3(Lion)が表示され,ocg1(Golfer) ocg2(Tiger)は非表示の構文である.

14行目:\includegraphics[scale=0.2]{#1.pdf}
    画像はpdfである.pngならば{#1.png}とする.

16行目:\begin{ocg}{OCG 1}{ocg1}{1}
    Golfer.pdfの表示の構文である.初期値は「表示」.

21行目:\begin{ocg}{OCG 2}{ocg2}{0}
    Tiger.pdfの表示の構文である.初期値は「非表示」.

27行目:\begin{ocg}{OCG 2}{ocg2}{0}
    Lion.pdfの表示の構文である.初期値は「非表示」.



ocgx02-1.png




ocgx02-2.png




ocgx02-3.png



(EOF)

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  1. 2019/06/26(水) 08:45:57|
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