天地有情

[LaTeX] dataref --- データへの参照を管理する

dataref --- データへの参照を管理する

§1 はじめに

datarefパッケージは,実験データなど大量の情報に簡単にアクセスできるようなマクロを提供します.

■ インストール

TeXLive/W32TeX などには標準でインストールされていますので,インストール作業は必要ありません.
すぐに利用できる状態にあると思われます.

■ マニュアル

コマンドラインから texdoc dataref と打ち込んでください.

§2 LaTeX2e 文書での指定方法

2.1 書式

プリアンブルに
   \usepackage{dataref} を記述します.

2.2 主なコマンド

● \drefset{<name>}{<value>} --- データベースを作成する.
  最初の引数はシンボル名で、二番目の引数は値です.
  値は数値または任意のテキストとすることができます.
  すべての文字を含むことができ,スペースとスラッシュを含みます。

● \dref*{<name>} --- データベースを参照する.
  \dref[<format>]{<name>} --- 同上,オプション付き
  これらのマクロは、単一の記号データ・ポイントを参照するために使用されます.
  そのデータポイントに格納された値をテキストに挿入します.

● \drefcalc[<format>]{<expr>} --- 簡単な演算を行う.
  データポイントを計算するのコア機能です.

§3 サンプル

次のようなデータベースを \drefset で作成し,データを \dref* で参照します.
---------------
氏名:桃 太郎
年齢:45歳
身長:1.7m
体重:65kg
---------------

dataref01.png


(EOF)
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  1. 2015/12/27(日) 09:49:47|
  2. LaTeX Tools

OrCAD による「交流回路」編

OrCAD による「交流回路」編

OrCAD で RLC直列共振,RLC並列共振を調べてみます.
基本的な操作は ”OrCAD による「電気・電子回路設計」事始め”をご覧ください.

§1 RLC直列共振

直列共振はRLC回路において入力インピーダンスが純粋に抵抗分のみとなった場合に生じます.
このとき誘導性リアクタンスと容量性リアクタンスは互いに打ち消し合って電流は最大となり
回路の位相角はゼロになり,電流と印可電圧は同相になります.
共振周波数は次式により容易に求めることができます.

equation.png


1.1 例題

R=50Ω ,L=20mH,C=150nF,V=AC1Vのときの主電流Iを 0~5kHz までの線形スイーブを行います.

1.2 回路図と設定値

(1)パラメータ設定値

部品名       シンボル  設定値
------------------+----------+-------
電源        V1     1vac
抵抗        R1     50
誘導性リアクタンス L1   20mH
容量性リアクタンス C1  150nF

(2)回路図

rlc01.png


1.3 シミュレーション

(1)シミュレーション設定

Analysis type = AC Sweep/Noise
Option = General Settings
   Start Frequency = 100
   End Frequency = 5000
   Total Point = 99

(2)シミュレーション結果

rlc02A.png


2.9kHz付近で電流20mAとなる.



§2 RLC並列共振

並列共振回路を解析する式は直列共振回路のそれよりもかなり面倒です.
OrCAD を用いた解析によれば,容易に共振周波数ならびに共振時における
入力インピーダンスを求めることができます.以下の例題で確認します.

2.1 例題

R1=1Ω ,R2=10Ω, R3=5Ω ,L=2.04mH,C=0.65μF ,V=AC1Vのときの主電流Iを4~5kHzまでの線形スイーブを行います.

2.2 回路図と設定値

(1)パラメータ設定値

部品名       シンボル  設定値
------------------+----------+-------
電源        V1     1vac
抵抗        R1     1
抵抗        R2     10
抵抗        R3     5
誘導性リアクタンス L1   2.04mH
容量性リアクタンス C1   0.65uF


(2)回路図

rlc03.png


2.3 シミュレーション

(1)シミュレーション設定

Analysis type = AC Sweep/Noise
Option = General Settings
   Start Frequency = 4000
   End Frequency = 5000
   Total Point = 1001

(2)シミュレーション結果

rlc04A.png


共振時の周波数は4.37KHz,電流は4.66mAとなります.

(EOF)
  1. 2015/12/24(木) 13:42:31|
  2. OrCAD

OrCAD による「電気・電子回路設計」事始め


OrCAD による「電気・電子回路設計」事始め

§1 はじめに

OrCAD_16.6_Lite は回路設計エンジニアの助けになる,大変便利なツールです.設計者の理解を助けるのに,大変役に立ちます.
古くは PSpice(MicroSim社) と呼ばれていました.

1.1 OrCAD とは

まずは簡単な沿革から:
1985年ーOrCADは、1985年創立.社名は "Oregon州のCAD会社"を組み合わせ命名された.
1995年ー自動配線ツールを提供していた Massteck Ltd を買収する.
1997年ーMicroSimを統合し, Pspiceを獲得する.
1999年ーOrCAD とその製品群を米国 Cadence(ケイデンス・デザイン・システムズ社)が買収.現在に至る.

1.2 OrCAD_16.6_Lite のダウンロードとインストール

2015年12月時点では,OrCADのバージョンは16.6でデモ版に限ります.(OrCAD_16.6_Lite)
デモ版でも基本的な機能は充実していて,電気電子回路の学習には最適です.
Cadence(ケイデンス)社のページからデモ版をダウンロードできます.

http://www.orcad.com/resources/orcad-downloads

ここで,サインイン します.そして以下の Software requested があり,選択します.

1. OrCAD 16.6 Lite Software (All products, download)
2. OrCAD 16.6 Lite Software (Capture / PSpice only, download)
3. OrCAD 16.6 Lite Software (All products, DVD mailed)

こちらでは, 2. を選択しました.とりあえず,これで終了です.
あとは,あなたのメール受信箱に "Download" メールが届くはずです.
ガイドに従って,ダウンロード後,インストールします.
インストール先はこちらでは C:\OrCAD\OrCAD_16.6_Lite としました.

当方のPC環境は Windows10 64bit Core i7-5500U です.

それでは,いよいよ OrCAD を起動し,回路の設計をしてみます.

§2 起動とライブラリ(部品)選択

(1) OrCAD Capture CIS Liteを開く.

「スタート」 ⇒ 「すべてのアプリ」 ⇒ 「Cadence」 ⇒「OrCAD Capture CIS Lite」の順で開く.

orcad01


(2) OrCAD 「Start Page」 が立ち上がる.

orcad02

(3)「New Project」 をクリックする.

orcad03


New Project のName欄にプロジェクト名を記入する.ここでは 「Example_Circuit」 とした.
Create a New Project Usingの欄では,Analog or Mixed A/D の項目にチェックを入れる.
Locationの欄にプロジェクトの保存場所を指定する.Browseボタンをクリックして,適切な場所を指定する.
ここでは,C:\OrCAD¥OrCAD_16.6_Lite\tools\capture とした.[OK]ボタンを押す.

orcad04


(4)続いて,Create Pspice Project が表示される.

Create PSpice Projectダイアログ上で,Create a blank project にチェックを入れる.

(5)プロジェクトの作業画面が現れる.PAGE1タブのシートに回路図を作成する.

orcad05

(6)「Place」をクリックし,「Part…」をクリックする.

orcad06

(7)画面右の Add Library をクリックする.

orcad07


(8)Browse File のダイアログ上で,必要なライブラリを追加する.
必要なライブラリは以下を参照.

orcad08


【ライブラリの追加】--- 後述の例題で使用する部品

Liblary名 : Part List
--------- : ---------------------
・ANALOG : R(抵抗)
・SOURCE : VPWL(電圧源)
・ABM   : LAPLACE(ラプラス演算),
     : DIFF(比較器)

(9)追加されたライブラリを確認する.
ANALOG とSOURCE および ABM が追加されていることを確認.

orcad09


§3 例題演習

(1)回路図を作成する.
   ここでは,回路図として単純な「一次遅れフィードバック回路」を作成し,"ステップ応答" のシミュレーションを行う.

【作成する回路図:一次遅れフィードバック回路】

orcad10


(2)R,VPWL,LAPLACE,DIFF をPAGE1 のシートに配置する.
   画面右の Libraries:項目 の ABM,ANALOGまたはSOURCEを選択し,
   必要な部品をダブルクリックする.PAGE1 のシートにカーソルを持っていくと,部品を配置できる.
   各パーツの値の設定は,値の部分をダブルクリックして設定する.

【抵抗】
-- R : 1KΩ (注: ダミー抵抗,値は任意,LAPLACE 使用時は必ず設置する)

【電源】
-- VPWL : AC=1, t1=0, v1=0, t2=10u, v2=1, t3=10m, v3=1 (注: ステップ信号発生器)

【LAPLACE】
-- 分母: 10*s (注: s はラプラス変数,10(sec) は時定数)
  分子: 1


● 単位の接頭語と略記号: pico=p, nano=n, micro=u, milli=m, kilo=k, mega=meg, giga=g, tera=t

それぞれのパーツを配置し,値を設定すると以下のようになる.
電源(VPWL)はダブルクリックするとパラメータ表が現れるので前述の値を記入する.
(即ち,AC=1, t1=0, v1=0, t2=10u, v2=1, t3=10m, v3=1)

orcad11

(3)部品間を結線する.
   結線は,「Place」をクリックし,「Wire」を選択する.その後,クリック&ドラッグで結線する.

orcad12


結線した回路は以下のようになる.

orcad13

(4)グランドを設定する.
   「Place」を選択し,「Ground」を選択する.
   Place Groundのダイアログが表示されるので,SOURCEをクリックし,Symbolを0に設定して,OKをクリックする.
   グランドパーツと回路を結線する.

orcad14


orcad15


グランドの結線が完了すると,以下のような状態になる.

orcad16


● 回路の配線が完了した時点で,保存 [Ctrl] + Sしておく.


§4 シミュレーション

(1)電圧プローブを設定する.
   画面上の「PSpice」を選択し,「Markers」を選択する.「Voltage Level」を選択し,回路中に電圧プローブを配置する.

orcad17


ここでは,LAPLACE 出力の電圧変化を取得している.

orcad18


(2)シミュレーションの設定をする.
   左上にある「New Simulation Profile」ボタンをクリックする.
   New Simulationダイアログが表示されるので,適切な名前を付ける.ここでは,example_simと名付けた.
   名前を付け終えたら,Createボタンを押す.

orcad19


(3)つぎに,時間解析の設定を行う.
   Simulation Settingsダイアログ上で,Analysisタブで以下の設定を行う.

・Run to time (実行時間):15 [sec]
・Start saving data after (データ保存開始時間):1u [sec]
・Maximum step size (最大ステップサイズ):15m [sec]

orcad20


(4)シミュレーションを実行する.
   緑色の「Run PSpice」ボタンをクリックする.

orcad21


(5)「View Sumilation Results」ボタンをクリックする.
   シミュレーションが実行されると設定した通りの実行結果がトレンド表示される.

orcad22A.png

(6)カーソルを使う.
   左上にある 「Trace」→ 「Cursol」→「 Display」を選択し,X軸(時間軸)の 10秒 とカーブの交点
   をクリックする.Y軸(出力値)は約 63% である.

orcad23



(EOF)
  1. 2015/12/19(土) 15:47:36|
  2. OrCAD

[LaTeX] arrayjob --- 配列データ構造を操作する

arrayjob --- 配列データ構造を操作する

§1 はじめに

arrayjob(x)パッケージは,古典的な手続き型プログラミング言語の意味で,
LaTeXに配列データ構造を提供し,マクロがそれらを操作します.

配列は,一次元または二次元とすることができ,動的に割り当てられます.(次元を宣言する必要はありません.)
これは,TeXでプログラムアルゴリズムのグラフィックスのような高レベルのプログラミング手法を,
必要とするアプリケーションなどに便利です.

■ インストール

TeXLive/W32TeX などには標準でインストールされていますので,インストール作業は必要ありません.
すぐに利用できる状態にあると思われます.

■ マニュアル

コマンドラインから texdoc arrayjobx と打ち込んでください.

§2 LaTeX2e 文書での指定方法

2.1 書式

プリアンブルに
   \usepackage{arrayjobx} を記述します.
   (注) arrayjob と arrayjobx がありますが,arrayjobx が新しいバージョンです.

2.2 主なコマンド

● \newarray\<ArrayName> --- 新しいarray名を定義する.
              Example: \newarray\Values

● \delarray\<ArrayName> --- array名を削除する.
              Example: \delarray\Values

● \readarray{<ArrayName>}={Content1&...&ContentM} --- 1から開始して,配列内の連続した値を格納する.
              Example: \readarray{Data}{AA&BB&CC}
              注1.値が &文字 で区切る必要がある.
              注2.&文字 の前後には スペース を入れないようする.
              注3.値の内部に(La)TeXの マクロ を使用することができる.

§3 サンプル

3.1 二次元配列を生成しアクセスする例

   次のような プロ野球団 の配列を作ります.
   アクセスは 座標形式となります.
   (1,1)= ヤクルト , (1,2)= 巨人 , (1,2)= 阪神 , ... , (1,6)=DeNA
   (2,1)= ソフトバンク , (2,2)=日本ハム , (2,3)=ロッテ , ... , (2,6)= 楽天
   を指し示します.
   二次元配列にするには 12要素を6要素+6要素の2段にするので \dataheight=6 を指定します.
   これを指定しなければ,一次元配列となります.
   (参考)縦長の配列にするには,\normalindextrue を指定します.
       デフォルトは横長の配列で \normalindexfalse です.

arreyjob00.png


   それでは,本題の ソースファイル は以下のようになります.

arreyjob01.png



3.2 「参考文献」のように表現する例

arreyjob02.png



3.3 tabular環境にする例

arreyjob03.png


(EOF)
  1. 2015/12/14(月) 09:12:12|
  2. LaTeX Tools

[LaTeX] bchart --- 単純な水平型の棒グラフを描画する

bchart --- 単純な水平型の棒グラフを描画する

§1 はじめに

bchart パッケージは 水平型の棒グラフを描画するための LaTeXパッケージ です.
このドキュメントでは,bchart パッケージ の使用法を提示します.

1.1 インストール

TeXLive/W32TeX などには標準でインストールされています.
インストール作業は必要ありませんが W32TeX では現時点では
収録されていませんので,CTANからダウンロード して下さい.


1.2 マニュアル

コマンドラインから texdoc bchart を実行してください.あるいは,同梱の bchart.pdf を参照して下さい.

§2 LaTeX2e 文書での指定方法

2.1 書式

プリアンブルに
\usepackage{bchart} を記述します.

2.2 ひな形

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
\documentclass{article} %または {ltjsarticle}など
\usepackage{bchart}
\begin{document}
\begin{bcart}[<optionA>]
\bcbar[<optionB>]{...}
\end{bchart}
\end{document}
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

2.3 構文

● 環境:
  \begin{bcart}[<optionA>] ~ \end{bchart}

    optionA: min=, max=, step=, plain, unit=, width=, scale=, などがあります.

● コマンド:
  \bcbar[<optionB>]{<value>}

    optionB: text=, color=, value=, label=, plain, などがあります.

● オプションなどの代表的な使い方は "§3 サンプル" を参考にして下さい.

§3 サンプル

3.1 [optionA], [optionB] 不付きの例

bchart01.png


【簡単な説明】
(1)X軸の min=0, max=100 はデフォルト値である.
(2)棒グラフ内の色は blue!20 がデフォルト値である.
(3)棒グラフの右端には数値が表示される.
(4)棒グラフの間隙は0である.


3.2 [optionA] 付きの例

bchart02.png


【簡単な説明】
(1)X軸の min=0, max=100 を指定(デフォルト)してある.
(2)目盛りは step=10 の指定により,間隔が10毎に表示される.
(3)数値表示は unit=\% の指定により,「%」が付加される.
   この他,「Kg」「m」など任意に指定できる.
(4)棒グラフの間隙はコマンド \bcskip で指定できる.


3.3 [optionB] 付きの例

bchart03.png


【簡単な説明】
(1)\bcbar のオプションとして text=, color=, を指定.
(2)Y軸にラベルを付ける場合には label=, を使う.


(参考)

円グラフを描きたい場合には, pgf-pieがあります.

(EOF)
  1. 2015/12/05(土) 10:20:16|
  2. LaTeX Tools