天地有情

[LaTeX] exsheets入門 ~初歩の初歩~

[LaTeX] exsheets入門 ~初歩の初歩~

§1.概要

[演習問題と解答]を作成するスタイルファイルには, exercise , answers , exam など多くあります.
ここで紹介する exsheets.styパッケージ もその一つですが,次のような特徴があります.

a) 演習や質問とそれに対応するソリューション(解決方法)を作成する手段を提供.
b) 質問がクラスに分けることができ、選択的に印刷することができる
c) ソリューションは,印刷することができ,全部または個別に収集することができる.
d) 質問やソリューションの見出しをスタイリングするための総合的なインタフェースを提供.

■ マニュアル: コマンドラインから texdoc exsheets と打ち込んでください.

§2.Setup

■ \usepackage[<options>]{exsheets}

<options> は次の通りです.

ex-opt01.png


■ \begin{question}[<options>]{<points>} ~ \end{question}

<options> は次の通りです.

ex-opt02.png


■ \begin{solution}[<options>] ~ \end{solution}

<options> は次の通りです.

ex-opt03.png



これらのオプションは,\SetupExSheets コマンドを使用しても設定することができます.

■ \SetupExSheets[<module>]{<options>}

例えば,question環境のいくつかのオプションを指定したい場合は,

\SetupExSheets[question]{option1,option2=value2}
% or:
\SetupExSheets{question/option1,question/option2=value2}


§3.基本的な例題

question環境では,"Exercize" と出力され,solution環境では,"Solution"と出力されますので,
次のように日本語に設定しておきます.

\SetupExSheets{question/name=問題}
\SetupExSheets{solution/name=解答}

solution環境ではデフォルトでは結果は出力されません.個別に出力させたい場合には print オプション
を指定します.

\begin{solution}[print]

一括して出力させたい場合には,出力させたい所でコマンド \printsolutions を指定します.

=================================================
%文字コード:UTF-8 ; source01.tex
%
\documentclass{ltjsarticle}
\usepackage[ipa]{luatexja-preset}
\usepackage{exsheets}
\usepackage{amsmath,newtxtext,newtxmath}
%
\SetupExSheets{question/name=問題}
\SetupExSheets{solution/name=解答}
%
\begin{document}
\section*{例題演習}
\begin{question}
次の積分値を求めなさい。

\[ \left( \int_0^\infty \frac{\sin x}{\sqrt{x}} dx \right)^2=
\sum_{k=0}^\infty \frac{(2k)!}{2^{2k}(k!)^2} \frac{1}{2k+1}=
\prod_{k=1}^\infty \frac{4k^2}{4k^2 -1} \]
\end{question}

\begin{solution}
   $ \dfrac{\pi}{2} $
\end{solution}

\begin{question}
次の各論理式を簡単化せよ.
  \begin{enumerate}
    \item $f=AB+A\bar{B}+\bar{A}B$
    \item $f=AB\bar{C}+A\bar{B}\bar{C}+AB\bar{C}+\bar{A}B\bar{C}$
  \end{enumerate}
\end{question}

\begin{solution}
  \begin{enumerate}
    \item $f=A+B$
    \item $f=(A+B)C$
  \end{enumerate}
\end{solution}

\hspace{2cm}

【解答編】

\printsolutions

\end{document}
=================================================

コンパイル: luajitlatex source01.tex

結果:

ex-opt04.png



§4.点数配分の例題

各問題に対してポイントが配分できます.
デフォルトは P[oint] ですが,次のように日本語に設定しておきます.

\SetupExSheets{points/name=点}

点数の合計は \totalpoints で集計できます.

=================================================
%文字コード:UTF-8 ; source02.tex
%
\documentclass{ltjsarticle}
\usepackage[ipa]{luatexja-preset}
\usepackage{exsheets}
\SetupExSheets{points/name=点}
%
\begin{document}
\begin{question}{3}
This is our first difficult question that is worth 3 points!
% 3point を付加する.{3}
\end{question}

\begin{question} { !2 }
This question's points won't be added to the total sum.
% ポイントが合計に追加されない.{!2}
\end{question}

\begin{question}{1+1}
This question is worth 1 point and 1 bonus point.
% 1point の他に1ボーナスポイントが付加される.{1+1}
\end{question}

\begin{question}{ +3}
This question is a bonus question. It is worth 3 bonus points.
% 3ボーナスポイントが付加される.{+3}
\end{question}
配分点集計 = \totalpoints
\end{document}
=================================================

コンパイル:
luajitlatex source02.tex
luajitlatex source02.tex

<注意>: 点数集計の時は,2回コンパイルします.

結果:

ex-opt05.png


ポイント4点,ボーナスポイント4点となります.

ボーナスポイントを含まない配分点集計には \pointssum も利用できます.


スポンサーサイト
  1. 2014/07/07(月) 13:26:38|
  2. LaTeX Tools
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

[LaTeX] latexdemo --- もう一つの example系

§1 はじめに

更新版:2017/04/24 (旧題:latexdemo を使う --- もう一つの example系)

LaTeXコードをdemonstrateするためには,コードと結果の出力を同じ文書にまとめておくと非常に便利です.
latexdemoは,LaTeXコードとその結果の出力を同じ文書に印刷するパッケージです.

大きな特徴は
(1)入力コード側に verbatim環境および \verb コマンド をサポートする.
(2)出力コードの結果を外部ファイル(default名: democode.tex)への書き込みをサポートする.
などです.

このパッケージで提供されるコマンドは,listings,mdframedとfilecontentsパッケージに基づいています.

1.1 インストール

必要に応じて,CTAN( http://www.ctan.org/pkg/latexdemo )から
ダウンロードしてください.

TeXLive/W32TeX などには標準でインストールされています.

1.2 マニュアル

コマンドラインから texdoc latexdemo を実行するか,
上記に同梱の latexdemo.pdf をお読み下さい.

§2 使い方

2.1プリアンブルに
  \usepackage {latexdemo}
  を記述します.

2.2 コマンド

(1)Print code

\PrintDemo{style=<option>} (出力用)

<option>は次の通りです.

・parallel -- 左右に並べて出力.
・stacked --- 上下に積み重ねて出力. (default) 横幅は \textwidth
・lines ----- 同上.ただし, 上下の間に直線を引く.
・none ------ 同上.ただし, 上下の間に直線は無し.
・page ------ result をページ出力.


(2)定義コード

このパッケージには,外部ファイルに書き込まれるようにサンプルコードが必要です.
ファイル名(default名: democode.tex)は,コマンドシーケンス \democodefileに保存されます.
出力はfilecontents環境で行われます.
(使い方は "§3.サンプル" を参照してください.)

-----------------------------------
\begin{filecontents*}{\democodefile}
... code ...
\end{filecontents*}
-----------------------------------

§3 サンプル

(1)ソースファイル

%% ファイル名=latexdemo01.tex

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
01: \documentclass[uplatex]{jsarticle}
02: \usepackage[dvipdfmx]{graphicx}
03: \usepackage{latexdemo}
04: \usepackage{upquote,textcomp,soul}
05:
06: \begin{document}
07: \begin{filecontents*}{\democodefile}
08: \so{letterspacing}, \\
09: \ul{underlining}, \\
10: \st{overstriking} \\
11: and \hl{highlighting}.
12:
13: \[ y=ax^2+bx+c \]
14:
15: \begin{verbatim}
16: :-) 元祖スマイル
17: ^^; 冷や汗
18: \end{verbatim}
19:
20: \verb/(^_^)/
21:
22: \end{filecontents*}
23:
24: \PrintDemo{style=parallel}
25: \end{document}
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

説明:
01: クラスファイルとして jsarticle.cls を用いた.
03: latexdemo.sty を読み込む.
04: 同上に付随して upquote,textcomp,soul も読み込む.
06~25: 本文.
07~22: filecontents* 環境.引数 \democodefile は出力結果の外部ファイル.
24: 入出力コードの表示.style=parallel は左右に並べて配置する.


(2)コンパイル:

ptex2pdf -l -u latexdemo01.tex

(コンパイル途中で,外部ファイル democode.tex が出力される)


(3)結果:

demo01.png

(EOF)
  1. 2014/07/04(金) 10:18:14|
  2. LaTeX Tools
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

BXjscls の pdflatex で日本語組版をしてみた

BXjscls の pdflatex で日本語組版をしてみた

インストールなど

BXjscls は pdflatex, lualatex, xelatex, uplatex, platex で使用可能な日本語組版のための
LaTeX 文書クラスで,万能型です.

BXjscls は TeX Live, W32TeX で配布されています.すぐに使える状態にあると思います.

§1.BXjscls とは

欧米においては pdf(la)tex が標準的に使われています.特徴は DVIファイルを介さず直接PDFを出力することです.

現在は,pdf(la)tex の後継である lua(la)tex に移行しつつあります.日本語対応も LuaTeX-ja として
開発(進行中)されており,今後は,これが主流になるものと思われますが,ここでは,ZR氏が開発されたBXjscls
も同様の特徴を有しています.
本稿では,BXjsclsの pdflatex(日本語対応)に限定して記述してあります.
なお,次のサイトも合わせて御参照ください.

(1)TeX Wiki BXjscls   http://oku.edu.mie-u.ac.jp/~okumura/texwiki/?BXjscls

(2)pdflatex(日本語対応)備忘録   http://konoyonohana.blog.fc2.com/blog-category-6.html


§2.ソースファイルの書き方

テンプレートを示します.文字コードは UTF-8, pdflatex で組版します.

------------------------------------------------------------------------------
01:  \documentclass[pdflatex,a4paper,10pt, jadriver=standard ]{bxjsarticle}
02:  \usepackage[pdftex]{graphicx}
03:  \usepackage{amsmath,amssymb}
04:  \usepackage{newtxtext,newtxmath}
05:  %
06:  \begin{document}
07:  
08:  ===== ここに日本語を含む文章など,本文を記述する ======
09:  
10:  \end{document}
------------------------------------------------------------------------------
説明:
01行目
   必ず,pdflatex,jadriver=standard オプションを指定します.
02行目
   graphicxパッケージにはオプション [pdftex] を指定します.
03~04行目
   必要に応じてパッケージを追加してください.

§3.コンパイルの仕方

上記のテンプレートで示したソースファイル(source.tex)をコンパイルする手順を示します.

■ コンパイル

 pdflatex source.tex
    ※ 目次や索引および相互参照などがある場合には複数回,くりかえし操作します.
      結果として,source.pdf が生成されます.

§4.簡単なサンプル

% ファイル名称:source.tex
% 文字コード :UTF-8
------------------------------------------------------------------------------
\documentclass[pdflatex,a4paper,12pt,jadriver=standard]{bxjsarticle}
\usepackage[pdftex]{graphicx}
\usepackage{tikz}
\usepackage{amsmath,amssymb}
\usepackage{newtxtext,newtxmath}
%
\begin{document}
\section{日本語を扱う}
吾輩は猫である。名前はまだ無い。

どこで生れたかとんと見当がつかぬ。
何でも薄暗いじめじめした所で
ニャーニャー泣いていた事だけは記憶している。
吾輩はここで始めて人間というものを見た。

\section{TiKz で図形を描く}
\begin{tikzpicture}
\shade[ball color=white] (0,0) circle (3ex) ;
\shade[ball color=red ] (1,0) circle (3ex) ;
\shade[ball color=blue ] (2,0) circle (3ex) ;
\end{tikzpicture}

\section{数式を書いてみる}
\[ \left( \int_0^\infty \frac{\sin x}{\sqrt{x}} dx \right)^2=
\sum_{k=0}^\infty \frac{(2k)!}{2^{2k}(k!)^2} \frac{1}{2k+1}=
\prod_{k=1}^\infty \frac{4k^2}{4k^2 -1}= \frac{\pi}{2} \]

\section{表を作成する}
\centering{%
\begin{tabular}{lrr}
\hline 品名 & 単価(円) & 個数
\\ \hline りんご & 100 & 5
\\ みかん & 50 & 10
\\ マンゴ & 300 & 8
\\ \hline
\end{tabular}}

\section{画像を取り込む}
\centering{%
\includegraphics[width=3cm,clip] {./IMAGE/tiger.pdf}}
\end{document}
------------------------------------------------------------------------------

■ コンパイル:
   (1) pdflatex source.tex

■ 結果:

bxjs01.png







http://konoyonohana.blog.fc2.com/blog-category-6.html
  1. 2014/07/02(水) 12:11:09|
  2. pdflatex
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

Sphinx で epub を生成してみる

Sphinx で epub を生成してみる

ドキュメントツール Sphinx においては,HTML, latex, epub, pdf, texinfo, などが
生成できます.今回は Windows上で epub を生成する手順を説明します.

(注意)
   Sphinx のインストール方法や基本的な使い方は,すでに理解されているものとします.

§1.前準備

epub の実行ファイルの拡張子は .epub です.これをビューするには Viewer が必要です.
以下のサイトから,いずれかを入手してください.

1.アドビシステムズ (Adobe Systems) の DigitalEditions を入手する.

   http://helpx.adobe.com/jp/digital-editions/kb/8409.html


2.アマゾン(Amazon)の KindlePreviewer を入手する.

   http://www.amazon.com/gp/feature.html?docId=1000765261

3.文書ファイル(sample.rst)は予め作成しておく.拡張子は .rst が標準である.

   例えば,[青空文庫]から適当な小説を選び,テキストファイル形式の *.zip を
   ダウンロードし,解凍後に得られた *.txt を *.rst にリネームする.
   なお,文字コードは Shift_JIS になっているので, UTF-8 に変更しておく.

   青空文庫:http://www.aozora.gr.jp/index_pages/index_top.html

§2.作業手順

1.Desktop上に作業ディレクトリ[sample]を作成する.
2.[sample]に移動. コマンドプロセッサ cmd.exe のショートカットを置き,次を実行.

  c:\Users\xxx\Desktop\sample> sphinx-quickstart
    ※ 問い合わせに対して,主に[y,n]で答える.[Enter]キーを押すだけでよいが,
    project名,author名,version番号の3つは入力必須である.
    なお,途中において,次の問い合わせには y とする.
    
    Sphinx can also add configuration for epub output:
    > Do you want to use the epub builder (y/n) [n]: y
    

    ※ 作成済みテキストファイル [sample.rst] を 既存の index.rst に拡張子無しで追記登録する.
  
  c:\Users\xxx\Desktop\sample> make epub

  [sample]以下に _build\epubディレクトリ が作成され,その中に sample.epub ファイルができる.

3.sample.epub をクリックするか,[前準備]で述べた ビュアーに ドラッグドロップ すると オープンします.



   例題に用いた,sample.rst は[学問のすすめ]の一部です.
   
*************************************************************************************************

===============
学問のすすめ
===============

福沢諭吉


初編
=====

「天は人の上に人を造らず人の下に人を造らず」と言えり。されば天より人を生ずるには、万人は万人みな同じ位に
して、生まれながら貴賤《きせん》上下の差別なく、万物の霊たる身と心との働きをもって天地の間にあるよろずの
物を資《と》り、もって衣食住の用を達し、自由自在、互いに人の妨げをなさずしておのおの安楽にこの世を渡らし
め給うの趣意なり。されども今、広くこの人間世界を見渡すに、かしこき人あり、おろかなる人あり、貧しきもあり、
富めるもあり、貴人もあり、下人もありて、その有様雲と泥《どろ》との相違あるに似たるはなんぞや。その次第は
なはだ明らかなり。『実語教《じつごきょう》』に、「人学ばざれば智なし、智なき者は愚人なり」とあり。されば
賢人と愚人との別は学ぶと学ばざるとによりてできるものなり。また世の中にむずかしき仕事もあり、やすき仕事も
あり。そのむずかしき仕事をする者を身分重き人と名づけ、やすき仕事をする者を身分軽き人という。すべて心を
用い、心配する仕事はむずかしくして、手足を用うる力役《りきえき》はやすし。ゆえに医者、学者、政府の役人、
または大なる商売をする町人、あまたの奉公人を召し使う大百姓などは、身分重くして貴き者と言うべし。

*************************************************************************************************
   
   今回は,DigitalEditions でオープンした結果を示します.


epub01x.png

 
 
epub02.png



  1. 2014/07/01(火) 09:11:23|
  2. epub
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0