天地有情

lamed コマンドを使ってみる

(1)lamed コマンドを使ってみる
TeX で多言語組版を実現する一つの方法として Omega や Lambda を用いることも考えられますが,
同様のものとして Lamed があります.これは LaTeX 用で, TeX 用は Aleph という名前です.


(追加)
================================
コマンド lambda と lamed の違いは?

http://oku.edu.mie-u.ac.jp/tex/mod/forum/discuss.php?d=1054

Ans:
違いはまったくありません。 lambda は以前との互換性の
ために残してありますが、エンジン omega が無くなった
ので、エンジンは aleph です。
================================

詳しい説明は,[Omega 備忘録]編を参照してください.

ここでは,lamed コマンド を使った例を示します.lambda コマンドの代わりに lamed コマンドを
使うだけです.

(2)例: ソースコードを【UNICODE】とする場合
────────────────────────────────────────
\documentclass{articleX}
\usepackage{graphicx}
\usepackage{unijapan}
\usepackage{omega}
%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%
\ocp\ORGin=inunijapan
\InputTranslation currentfile \ORGin
%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%
\begin{document}
\section{吾輩は猫}
吾輩は猫である.名前はまだ無い.
どこで生れたかとんと見当がつかぬ.
何でも薄暗いじめじめした所でニャーニャー泣いていた事だけは記憶している.
吾輩はここで始めて人間というものを見た.
しかもあとで聞くとそれは書生という人間中で一番獰悪な種族であったそうだ.
この書生というのは時々我々を捕えて煮て食うという話である.

\section{数式のテスト}
\begin{equation}
E = mc^2
\end{equation}

\section{GT フォント}
\begin{center}
\Huge
\GT{064669}\GT{064683}\GT{064704}\GT{034376}\GT{016795}%
\GT{67546}\GT{67547}
\end{center}
\end{document}
────────────────────────────────────────
※ \usepackage{omega} および \usepackage{unijapan} を必ず指定します.

● コンパイル手順:
(1) lamed sample05.tex
(2) dvips -Pomj2 sample05.dvi
(3) ps2pdf sample05.ps sample05.pdf

● 結果:

sample05

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  1. 2013/04/20(土) 14:36:14|
  2. Omega - Lambda
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Omega 備忘録

(1)はじめに
Omega は TeX を拡張したもので,世界中の言語を扱えるように 内部でユニコード を用いています.
各言語を扱うには,Omega 本体の他に文字コードの変換やその言語に応じた組版規則を与える
OTP(Omega Translation Process),OCP(Omega Compiled Translation Process)と呼ばれるものが必要です.

Omega system上で日本語をタイプセットする試みとして、Omega-j があります.
Omega system上での日本語LaTeX は Lambda(ラムダ) と呼ばれます.

字句の前処理ができるので、多様なエンコード方式に対応させたり、文字の範囲によって、
フォントを変えたり、コマンドを挿入したりといいたことが柔軟にでき、日本語を含む多様な
言語を同時に扱うことができます.フォントは omsmin と omsgoth を使用できます.

(注)本稿は W32TeX で配布されている omegaj-w32.tar.xz が適切にインストールされ,
利用できる状態にあるものとします.
(特にコマンドラインから fmtutil --byfmt lambdaj を入力し,実行済みであること)

Omega system上での日本語LaTeX である Lambda(ラムダ) に限定して説明します.

(2)コンパイルコマンドについて
W32TeXでは lambdaコマンドとlambdajコマンドが用意されています.(実例は後述します)
● lambda コマンド: ソースファイルのエンコードが Shift-JIS, JIS, UTF-8, UNICODE, EUC のときに利用できます.
● lambdajコマンド: ソースファイルのエンコードがShift-JIS でかつ,横書き専用の場合に利用されます.


(3)標準的な書き方
スタイルファイルなどは,すべて【欧文用】のものを使用します.書き出しは
\documentclass[12pt]{article}
などのようにとなります.

書き方サンプル:

────────────────────────────────────────
\documentclass{article}
\usepackage{unijapan}
\usepackage{omega}
%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%
※ ここに,OCP/OTP 定義を記述する.詳細は(4)参照
%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%
\begin{document}
※ ここに,本文を記述する
\end{document}
────────────────────────────────────────


(4)OCP/OTP 定義部の記述

■ソースコードを 【SJIS】 とする場合
%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%
\ocp\ORGin=insjis
\ocp\UNIJP=inunijapan
\ocplist\OCPLJ=\addbeforeocplist 1000 \UNIJP\nullocplist
\InputTranslation currentfile \ORGin
\pushocplist\OCPLJ
%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%

■ソースコードを 【JIS】 とする場合
%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%
\ocp\ORGin=injis
\ocp\UNIJP=inunijapan
\ocplist\OCPLJ=\addbeforeocplist 1000 \UNIJP\nullocplist
\InputTranslation currentfile \ORGin
\pushocplist\OCPLJ
%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%

■ソースコードを 【EUC】 とする場合
%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%
\ocp\ORGin=ineucjp
\ocp\UNIJP=inunijapan
\ocplist\OCPLJ=\addbeforeocplist 1000 \UNIJP\nullocplist
\InputTranslation currentfile \ORGin
\pushocplist\OCPLJ
%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%

■ソースコードを 【UTF-8】 とする場合
%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%
\ocp\ORGin=inutf8
\ocp\UNIJP=inunijapan
\ocplist\OCPLJ=\addbeforeocplist 1000 \UNIJP\nullocplist
\InputTranslation currentfile \ORGin
\pushocplist\OCPLJ
%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%

■ソースコードを 【UNICODE】 とする場合
%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%
\ocp\ORGin=inunijapan
\InputTranslation currentfile \ORGin
(注)\ocp\UNIJP,\ocplist\OCPLJ,\pushocplist\OCPLJは不要
%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%


(5)コンパイル手順
(1) lambda sample.tex       --> sample.dvi が生成される
(2) dvips -Pomj2 sample.dvi    --> sample.ps が生成される
(3) ps2pdf sample.ps sample.pdf  --> sample.pdf が生成される


(6)例: ソースコードを【UTF-8】とする場合
────────────────────────────────────────
% file name : sample02.tex
% char set : UTF-8
%
\documentclass{article}
\usepackage{unijapan}
\usepackage{omega}
%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%
\ocp\ORGin=inutf8
\ocp\UNIJP=inunijapan
\ocplist\OCPLJ=\addbeforeocplist 1000 \UNIJP\nullocplist
\InputTranslation currentfile \ORGin
\pushocplist\OCPLJ
%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%
\begin{document}

\section{吾輩は猫}
吾輩は猫である.名前はまだ無い.
どこで生れたかとんと見当がつかぬ.
何でも薄暗いじめじめした所でニャーニャー泣いていた事だけは記憶している.
吾輩はここで始めて人間というものを見た.
しかもあとで聞くとそれは書生という人間中で一番獰悪な種族であったそうだ.
この書生というのは時々我々を捕えて煮て食うという話である.

\section{数式のテスト}
\begin{equation}
E = mc^2
\end{equation}

\end{document}
────────────────────────────────────────
※ \usepackage{omega} および \usepackage{unijapan} を必ず指定します.

● コンパイル手順:
(1) lambda sample02.tex
(2) dvips -Pomj2 sample02.dvi
(3) ps2pdf sample02.ps sample02.pdf

● 結果:

omegaj01.png



(7)lambdaj コマンドを使う例
ソースファイルのエンコードが Shift-JIS の場合には OCP/OTP部を定義して記述すれば良いのですが,
先述のようにShift-JIS でかつ,横書き専用の場合に限り,lambdaj コマンドが利用できます.
この場合には OCP/OTP 定義部は不要となります.

スタイルファイルなどは,すべて【欧文用】のものを使用します.書き出しは
\documentclass[12pt]{article}
などのようにとなります.

例: ソースコードを【SJIS】とし,コンパイルには lambdaj コマンドを利用する
────────────────────────────────────────
% file name : sample03.tex
% char set : Shift-JIS
%
\documentclass{article}
\usepackage{omega}
%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%
% OCP/OTP 定義は不要
%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%
\begin{document}

\section{吾輩は猫}
吾輩は猫である.名前はまだ無い.
どこで生れたかとんと見当がつかぬ.
何でも薄暗いじめじめした所でニャーニャー泣いていた事だけは記憶している.
吾輩はここで始めて人間というものを見た.
しかもあとで聞くとそれは書生という人間中で一番獰悪な種族であったそうだ.
この書生というのは時々我々を捕えて煮て食うという話である.

\section{数式のテスト}
\begin{equation}
E = mc^2
\end{equation}

\end{document}
────────────────────────────────────────
※ \usepackage{omega}を必ず指定します.

● コンパイル手順:
(1) lambdaj sample03.tex
(2) dvips -Pomj2 sample03.dvi
(3) ps2pdf sample03.ps sample03.pdf

● 結果: 上記の sample02.tex と同じとなります.


(8)全般的な注意事項

\verbコマンドや\verbatim環境は \usepackage{omega} の元でないとエラーになります.
また,\verbコマンドや \verbatim環境 の内側では日本語を使うことはできません.

(9)GTフォントを使う
Omega(Lambda)システムでは【GTフォント】がサポートされています.適切にインストールされておれば,
\GT{gtnumber}
\UGT{num}{unicode}
\UMS{unicode}
などのコマンドが使えます.

また,msmincho と msgothic がデフォルトで使われますが msmincho の代わりに
gt200001 を使うことができます.
\GTfont で切り替え,\MSfont でデフォルトに戻します.

例:
────────────────────────────────────────
% file name : sample04.tex
% char set : Shift-JIS
%
\documentclass{article}
\usepackage{omega}

\begin{document}

次は \verb|\GT{gtnumber}| の形式でソースに入れたものです.

\begin{center}
\Huge
\GT{064669}\GT{064683}\GT{064704}\GT{034376}\GT{016795}%
\GT{67546}\GT{67547}
\end{center}



次の例は \verb|\UGT{num}{unicode}| コマンドで入力してあります.

\begin{center}
\Huge
\UGT{08}{9EBC}\UGT{04}{64E0}\UGT{03}{6D88}%
\UGT{02}{57DF}\UGT{08}{5553}\UGT{02}{5029}%
\end{center}

\verb|\UGT|,\verb|\GT|, \verb|\UMS| コマンドは,同じように使用できます.

例えば,森\verb|\UMS{9DD7}|外 とすると,森\UMS{9DD7}外 が得られます.

\end{document}
────────────────────────────────────────

● コンパイル手順:
(1) lambdaj sample04.tex
(2) dvips -Pomj2 sample04.dvi
(3) ps2pdf sample04.ps sample04.pdf

● 結果:

omegaj02.png



  1. 2013/03/30(土) 10:33:46|
  2. Omega - Lambda
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