天地有情

[LaTeX] conteq --- 複数行の等式のタイプセット

§1 はじめに

conteqパッケージは,継続的(\\)な等式(または不等式)のシステムをレイアウトする
conteq環境を提供します.基本的には align*環境のモディファイです.
パッケージはLaTeX3マクロを使って書かれています.

1.1 インストール

必要に応じて,CTAN( http://www.ctan.org/pkg/conteq )から
ダウンロードしてください.

(TeXLive/W32TeX などには標準でインストールされています.)

1.2 マニュアル

コマンドラインから texdoc conteq を実行するか,
上記に同梱の conteq.pdf をお読み下さい.

§2 使い方

2.1プリアンブルに
  \usepackage {conteq}
  を記述します.

2.2 環境

   \begin{conteq}[<options>] ~ \end{conteq}
   
   options:(レイアウト用)
    (1) plain ------ デフォルトのレイアウト
    (2) explline --- 等式の右側下の説明を置くレイアウト
    (3) headline --- plain と同じ,最初の式も右辺と垂直に配置
    (4) onecolumn -- すべてを1つの列に配置
    (5) oneline ---- 説明を無視してすべてを1行にする

§3 サンプル

(1) option: plain(default)の例

conteq01.png


(注)
   ・conteq環境内の第1行目は特殊である.(\\ に注意)
   ・conteq環境内の式と説明文は "&" 記号で区分される.




(2) option: explline の例(結果のみ表示)

conteq02.png




(3) option: headline の例(結果のみ表示)

conteq03.png




(4) option: onecolumn の例(結果のみ表示)

conteq04.png




(5) option: oneline の例(結果のみ表示)

conteq05.png




(EOF)

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  1. 2017/05/23(火) 07:39:47|
  2. LaTeX Tools

[LaTeX] childdoc --- \includeされた子ドキュメントも直接コンパイルする

§1 はじめに

\includeコマンドは,大きなドキュメント(bookなど)を
メインファイルと複数のチャイルドファイル(chapterを含む)に構造化する
メカニズムを提供します.

childdocパッケージは,\includeに含まれるドキュメントセクションを
個々のファイル毎に直接コンパイルできるようにするインタフェース
をもちます.

チャイルドファイルのコンパイルでは,生成された文書はメインファイルとは別に
チャイルドの名前をもちます.

1.1 インストール

必要に応じて,CTAN( http://www.ctan.org/pkg/childdoc )から
ダウンロードしてください.

TeXLive/W32TeX などには標準でインストールされています.

1.2 マニュアル

コマンドラインから texdoc childdoc を実行するか,
上記に同梱の childdoc.pdf をお読み下さい.

§2 使い方

パッケージchilddoc は標準のLaTeX ".sty"スタイルファイルではありません!

したがって,非標準的な方法で呼び出す必要があります.

メインのLaTeX ファイルの \documentclass文の前に,次のコマンドを追加します.

\input{childdoc.def}
\childdoc{main}


チャイルドファイルには,次のコマンドを冒頭に追加します.

\input{main}

具体的には,以下のサンプルをご覧ください.

§2 サンプル

2.1 メインファイルの作成 (main.tex)

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
\ProvidesFile{main.tex}
\input{childdoc.def}
\childdoc{main}

%
\documentclass[a6paper,papersize]{jsarticle}
\begin{document}
\addtocounter{page}{-1}
\begin{center}
{\LARGE\bfseries{}childdoc example\par}
\end{center}

\newpage

\include{child01}
\include{child02}

\end{document}
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■





2.2 チャイルドファイルの作成(1) (child01.tex)

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
%%\providecommand{\version}{final}
\input{main}

\section{吾輩は猫}
吾輩は猫である.名前はまだ無い.\\
どこで生れたかとんと見当がつかぬ.
何でも薄暗いじめじめした所でニャーニャー泣いていた事だけは記憶している.
吾輩はここで始めて人間というものを見た.
\endinput
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■





2.3 チャイルドファイルの作成(2) (child02.tex)

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
%%\providecommand{\version}{final}
\input{main}

\section{草枕}
山路を登りながら、こう考えた。\\
智に働けば角が立つ。\\
情に棹させば流される。\\
意地を通せば窮屈だ。\\
とかくに人の世は住みにくい。

\endinput
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■




2.4 メインファイルのコンパイル

ptex2pdf -l main

結果

main.pdfの内容

chd-main01.png






2.5 チャイルドファイルのコンパイル

child01.tex および child02.tex も単独でコンパイルできます.

ptex2pdf -l child01
あるいは
ptex2pdf -l child02


結果

child01.pdfの内容

chd-child01.png



child02.pdfの内容

chd-child02.png





補遺

「美文書作成入門」(5~7版)をお持ちの方は,第17章当たりの "ファイルとフォルダの準備" の項を
ご参照ください.概略は以下のようです.

-----------------------------------------------------------------
章ごとのファイルを一括するための元締めとなる次のようなファイルを作り,同じフォルダに置きます.
ファイル名は main.tex とし, コンパイルは platex main とします.

章ごとに処理するにはプリアンブルに \includeonly{honron} とします.こうすれば honron.tex しか処理
されません.勿論,コンパイルは platex main とします.

\documentclass{jsbook}
\usepackage{...}
\begin{document}
  ----
  ----
  ----
\include{joron} %第1章 序論
\include{honron} %第2章 本論
\include{keturon} %第3章 結論
  ----
  ----
\end{document}
-----------------------------------------------------------------

上記の方法での \include機構にはいくつかの欠点があります.

● チャイルド(子)ファイルは独自にコンパイルすることはできず,
  メインファイルを介してのみコンパイルすることができます.
  チャイルドファイルをコンパイルしようとするとエラーが発生します.

● ニーズに合わせて\includeonlyコマンドを調整するには,メインファイルを変更する
  必要があります.これはメインファイルを複雑な状態にしてしまいます.

● 生成された文書は,常にメイン文書のファイル名をもちます.
  これは,いくつかのチャイルドファイルをコンパイルし,配布用に保管する場合には不便です

このような欠点を取り除いたのが childdocパッケージ です.

(EOF)
  1. 2017/05/10(水) 09:49:34|
  2. LaTeX Tools

[pTeX-ng] 新しくエンジン "platex-ng" が加わった

§1 はじめに

ZRさんの マクロツイーター ( http://d.hatena.ne.jp/zrbabbler/20170325/1490455648 )で
"BXjscls の新しいやつ(v1.5a)" がリリースされました.(最新はv1.5b)
詳細は,そちらをお読みください.

今回は,新しくエンジン "platex-ng" が加わったことの話題です.

§2 使い方

(1)ソースファイル(foo.tex)

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
\documentclass[platex-ng,a5paper,9pt,ja=standard,nomag]{bxjsarticle}
\usepackage{graphicx}
\usepackage{lxfonts}
\usepackage{okumacro}
\parindent0pt
\begin{document}
\section{漢字など--直接入力}

{\LARGE
森鷗外 内田百閒  髙島屋\\
草彅剛 新日鐵住金 盥 蓋\\
繁體  筐体 ①②③☀☁☂\\
吉野家}

\section{数式}
\[ \left( \int_0^\infty \frac{\sin x}{\sqrt{x}} dx \right)^2=
\sum_{k=0}^\infty \frac{(2k)!}{2^{2k}(k!)^2} \frac{1}{2k+1}=
\prod_{k=1}^\infty \frac{4k^2}{4k^2 -1}= \frac{\pi}{2} \]

\section{画像}
\includegraphics[width=3cm,bb=0 0 550 568]{tiger.pdf}

\section{okumacroで遊んでみる}
\ruby{組}{くみ}\ruby{版}{はん}、\ruby{等}{とう}\ruby{幅}{はば}、
\keytop{Ctrl}+\keytop{A} \keytop{Del}
\keytop{Ctrl}+\keytop{S} \return、
\MARU{1}\MARU{2}\MARU{3}
\par\bigskip
\begin{shadebox}
\挨拶 それでは。敬具
\end{shadebox}
\end{document}
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

(2)コンパイル

platex-ng foo.tex

(3)結果

bxjsart.png



§3 参考

platex-ng が利用できるクラスファイルは次の3種があります.
a5paper,9ptの例で示すと,

===========================================================
(a) \documentclass[uplatex,a5paper,9pt,...]{jsarticle}

(b) \documentclass[a5paper,9pt,...]{ujarticle}

(c) \documentclass[platex-ng,a5paper,9pt,ja=standard]{bxjsarticle}
===========================================================

(a),(b)の場合は,出力されるPDFサイズを指定する必要があります..
a5paper なら,プリアンブルに

\pdfpagewidth=148mm
\pdfpageheight=210mm

を記述します.

(c)の新しい bxjscls ではその必要がありません.
それは,papersize オプションは既定で有効になっており,
出力用紙サイズはクラスオプションで指定したものに自動的に設定されます.
(papersize オプションの処理はgeometry パッケージの機能により行われる)

(EOF)
  1. 2017/04/22(土) 10:24:21|
  2. pTeX-ng

[LaTeX] minidocument --- 他ドキュメント内にミニドキュメントを作成

§1 はじめに

minidocument はminidocument環境で作成されます.
ページカウンタは,minidocumentの最初に1に設定されます.
この環境は外部垂直モードに置かれることが重要です.

1.1 インストール

必要に応じて,CTAN( http://www.ctan.org/pkg/minidocument )から
ダウンロードしてください.

1.2 マニュアル

コマンドラインから texdoc minidocument を実行するか,
上記に同梱の minidocument.pdf をお読み下さい.

§2 使い方

2.1プリアンブルに
  \usepackage {minidocument}
  を記述します.

2.2 コマンド

minidocument00.png


§3 サンプル

minidocument01.png



■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
\documentclass[a5paper]{jsarticle}
\usepackage[dvipdfmx]{graphicx}
\usepackage{minidocument}

\begin{document}
(長谷川健 withnews編集部 著作)\\
1981年に発売された中公新書『理科系の作文技術』(木下是雄著)が今月の増刷で累計100万部を
突破しました。実に81刷。ネット通販のアマゾンでは中公新書の中で最も売れている一冊で、
文理問わず学生や社会人に読まれ続けています。この本の魅力と誕生秘話に迫りました。
ユニークな文章読本。

\bigskip

\begin{minidocument}
\title{理科系の作文技術}
\date{}
\author{木下是雄}
\maketitle
\vspace{8cm}
\centerline{中公新書 624}
\end{minidocument}
%

\centerline{\lastminidocument}

\bigskip

100万3千部――。物理学者で学習院大学学長を務めた木下是雄氏(きのした・これお、1917-2014)
の著作『理科系の作文技術』の今月(2016年03月)15日時点での累計発行部数です。

刊行点数は2300を超える中公新書シリーズですが、ミリオンセラーを達成したのは、
102万3千部の『「超」整理法』(1993年発売、野口悠紀雄著)に次ぐ2冊目。
どんな内容の本なのでしょうか。
\end{document}
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■


(EOF)

  1. 2017/04/19(水) 13:26:18|
  2. LaTeX Tools

[XeLaTeX] 『源ノ明朝』を使ってみた

§1 はじめに

GoogleとAdobeの共同開発で日本語・中国語・韓国語に使えるオープンソースのフォント
「Noto Sans CJK」 あるいは 「源ノ角ゴシック」がすでに公開されています.

これと対をなす『源ノ明朝』が新たに公開されました.この記事は『源ノ明朝』の情報です.

1.1 インストール

必要に応じて,https://github.com/adobe-fonts/source-han-serif/tree/release などから
以下の 7ウエイト がダウンロードできます.

源ノ明朝 特細 SourceHanSerif-ExtraLight_0.otf
源ノ明朝 細字 SourceHanSerif-Light_0.otf
源ノ明朝 標準 SourceHanSerif-Regular.otf
源ノ明朝 中  SourceHanSerif-Medium_0.otf
源ノ明朝 中太 SourceHanSerif-SemiBold.otf
源ノ明朝 太字 SourceHanSerif-Bold.otf
源ノ明朝 極太 SourceHanSerif-Heavy.otf

ダウンロードしたら, Windowsの場合,C:\Windows\Fonts にインストールします.


§2 サンプル

フォントの確認は拙著ブログ:”『源ノ角ゴシック』を使ってみた”
http://konoyonohana.blog.fc2.com/blog-entry-117.html )も一読ください.

2.1 ソースファイル sample.tex

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
\documentclass[xelatex,a4paper,21pt,ja=standard,nomag]{bxjsarticle}
\usepackage{optional}
\newcommand{\ExplainOptions}{1=ExtraLt,2=Light,3=Regular,4=Medium,5=SemiBld,6=Bold,7=Heavy}
\AskOption
\opt{1}{\setjamainfont{SourceHanSerif-ExtraLight_0.otf}}
\opt{2}{\setjamainfont{SourceHanSerif-Light_0.otf}}
\opt{3}{\setjamainfont{SourceHanSerif-Regular.otf}}
\opt{4}{\setjamainfont{SourceHanSerif-Medium_0.otf}}
\opt{5}{\setjamainfont{SourceHanSerif-SemiBold.otf}}
\opt{6}{\setjamainfont{SourceHanSerif-Bold.otf}}
\opt{7}{\setjamainfont{SourceHanSerif-Heavy.otf}}
%
\begin{document}
吾輩は猫である.名前はまだ無い.
\end{document}
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

2.2 コンパイル(エンジンが xelatex の場合)

xelatex sample

【注意】コンパイル途中において,次のようにフォントを選択する必要があります.
    \UseOption= に 1~7のいずれか一つの番号を入力してリターンキーを押してください

コンソール画面:
====================================================================
1=ExtraLt,2=Light,3=Regular,4=Medium,5=SemiBld,6=Bold,7=Heavy
Specify which optional text to process:

\UseOption= 1~7を選択
====================================================================

2.3 コンパイルの結果
  正しくコンパイルできたら sample.pdf が生成されます.

  ここでは,1~7 を個々に実行し,それを一つにまとめ挙げたものを示します.

源ノ明朝



(EOF)
  1. 2017/04/06(木) 09:38:31|
  2. XeLaTeX
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